知能教育のやり方・考え方

(2OO6.2.11セミナーでの教室案内での話の要旨)

 本日はお寒い中、知能教育セミナーにご参加いただきまして、ありがとうございます。代表者の森田清美でございます。

 例年2月11目にセミナーを開催しておりますが、昨年、一咋年は純枠な教育講演会の形をとりましたので、「子どもは参加できないのか」「子どもがやっているところを見たい」などの声もありました。それで今回は久々の体験授業となりました。お子様の授業を見て頂いていかがでしたか。楽しく遊んでおられたでしょうか。

 授業が軌道に乗るまでの時間はかかっていましたが、まず、初対面の指導者と一緒に遊べたのは立派です。めずらしい教材に興味をもち、手を出して触ってみることができたのは、とても良いと思います。初めての場所に来て、お母さん方やお父さん方が大勢見ている中で、初めてのお友達や先生と遊べたのは、大変立派だと思います。

 私は何度も遊ぶという言い方をしていますが、この遊ぶということが、知能教育の、実に大きな特徴をなしているからです。ある幼児教室では、お母さんに、「勉強するつもりになって来させてください」と注文しているそうです。

「しっかりやるのよ」「先生の言うことをよく聞くのよ」「わからなかったらわからないと言うのよ」とお母さんが言います。私どもはこの事は百害有って一利無しだと考えています。何故なら、これらの言葉はお子さんに、「さあ、大変なんだぞ」と身構えさせ、緊張させ、「わからない問題を出されたらどうしよう」と不安を抱かせるからです。この状態では、脳はよく働かないのです。なにをさせられるかと心配で、全く受身になっていますので、消極的な、できればごめんこうむりたい心境で、困難に挑んでいく姿勢ではないのです。

 では、どう言って送り出せばいいのでしょう。「何か、おもしろそうね」とか「楽しそうね」と親子で期待してほしいのです。お母さんがにこにこリラックスしていると、お子さんも不安を感じないのです。そんな心で入って行くとそこはとても楽しい遊び場所になり、快の状態ですから脳が前向きに働くのです。
 また、授業がすんだ時、「できた?」とたずねるお母さんは、結果重視、出来高で判断するお母さんで、お子さんは英才児に育つどころか、だんだん意欲を無くしていく場合が多いのです。「楽しかった?」ときいてあげてください。訊かなくてもお子さんの顔を見れば自然とわかるはずですが・・・。
 何故お勉強じやなく、遊びなのか、おわかりいただけるでしょうか。快状態で、良い遊びに熱中するとき、お子さんの脳は大いに働いてくれるのです。また一つ一つ達成した喜び・満足はまた次にもと期待する意欲を育てるからです。正答かどうかを気にしていると本当の興味や好奇心が育たないからです。心楽しい遊びの中に、頭を使う場を多く用意してあげる、これが知能教育のすばらしいやり方なのです。

 先日、卒業生のご父兄と10年以上ぶりにお会いしました。ご両親ともお医者さんのご家庭で、2人の男の子は今、22歳と20歳、共に医学部在学中です。ごく数日前に、日頃東京と大阪にばらばらに暮らしている4人が一緒に旅行し、その旅先で、何のきっかけからだったのでしょうか、下の息子さんが「お母さん、あのパズル教室(知能教室のこと)は良かったと思うわ。勉強をさせられてるという気は全くしなかったのに、脳はしっかり鍛えられてたと思う。特に記憶力、それに情報を分類整理して考える力がついたと思う」といわれたそうです。お母さんは「それを聞いて送り迎えした苦労が報われるわ」と言われたそうです。
これなんですね。同じ感想は今までにも多くの卒業生からいただいていて、私どもには力強い応援メッセージです。

 遊びというととかく非生産的な受け止め方をされる傾向があり、知能教室も誤解されそうなのですが、今日見て頂いたのは幼児段階の代表的な授業風景です。面白かったでしょう?考えながら遊ぶということがどんなものか、わかってくださったことと思います。これが成立するために、大きな鍵となるのが教材です。

 私どもの教室には2歳から小学4年生まで8段階に年間80時間分、毎時間異なった教材があります。まだまだ改良されていますし、新たに作られてもいます。これは国語や算数という教科の分け方ではなく、J.P.ギルフォード博士の知能構造(SI理論)に基づいて、90の知能因子に狙いを定めて積極的に使わせるよう作られています。さらに子どもの知能の発達段階を考慮してつくられています。 これからどんどん知識を取り込んでいくのに必要な理解力・記憶力・評価力を訓練します。また拡散思考・集中思考のように思考力を訓練する教材もあります。また3年生4年生になると、それらの因子を総合して問題解決していくような教材もあります。どうしても学校の成績を気にして直接成績に結びつくようなことをさせたがる方が結構多いのですが、教科の勉強にはそれぞれ主として使う知能因子があり、まず土台となる知能因子がしっかりしていないのでは心もとないでしょう。学校では教科を教えますが、知能因子にさかのぼって指導できる先生はいません。 
その時その時の成績を追っかけて、学校の成績が良くても、長い人生、生きていくには不十分だということは、実社会の問題を見ればわかるのではありませんか? これは学校教育が(教科教育が)人間が生きていくためのいろんな能力を教育できるほど充分なものではないことを意味しています。高い知識を身につけることのほかに、それらを使いこなして新しい知識をさえ創っていくような思考力こそ、獲得したい能力ではありませんか。まず知能を高める教育が必要です

 知能教室は進学教室ではありません。「こんな問題がでるから・・・」と練習させる。いかに速く問題に対応できるかを繰り返し練習させるのは、私は反対です。脳の神経回路が形成される大切な時期に、大切な好奇心を育てるゆとりがなく、正答以外は即座に退けて疑ってもみない、ロボットのような回路になってしまうからです。 小学受験を否定しているのではありません。入試だって、知能教育を淡々とやっているので大丈夫なのです。しかし、知能教室に来ながら進学教室へも行かせる方がたまにおられますが、無駄というより邪魔です。進学教室へ行き始めたら、たとえお母さんが内緒にしておられても、私たちにはすぐわかります。やたらと結果を気にし始め、内容より答え合わせに専念し、答えが合えば安心するようになるからです。せっかく、あれやこれやといろんな角度から考えるように訓練しているのに、これでは残念で仕方がありません。

 同様の現象が小学生にもみられます。これは成績がつき始め、点数に左右されるからだけではありません。教科の指導内容に頭を硬くしてしまう扱いが何の疑問もなく行われているのです。
 例えば知能教室の1年生のこの教材で見てみましょう。(シリーズ−23数関係の思いつき)
 紙数の関係上、ここではカットしますが、この問題は聖徳学園小学校(東京武蔵境にある英才小学校)の1年生の教材からきています。10作りを柔軟に思いつくことを求めているのですが、例年教室の1年生は=の扱いにとまどい、多くの項に分解することを思いつかず、2数の和から抜け出すのに苦労するのです。(詳細略)

 続いて教室の教材を、見て頂きましょう。2年生3年生の教材(略)
いずれも該当年齢の基礎学力を踏まえて、その知識も活用しながら、より高いレベルに挑戦するというスタイルをとっています。知能を高めるための教材として、どんどん高いレベルの知識や学力も取り込んだ内容となっていくのです。時には中学生レベルの頭の使い方も平気で入ってきますが、子どもたちは、ここではできることを要求されないことをよく知っていて、限界に挑戦する思考を意欲的にやってくれ、先ほど紹介した卒業生のように、勉強させられているという意識なく、遊び感覚で挑戦してくれるのです。

 「知能教室は別やねん」というのは、最近塾に入ることになった新4年生が、「知能教室はやめさせないで」とお母さんに嘆願した言葉です。難しいことに挑戦して、自分の総力をぶつけて解決していくことは快感であり、楽しいことなのです。「これができなくてはダメ!」というスタンスで教え、たくさんの宿題を課す塾は、できれば行きたくない所であるのです。

 子どもの指導に欠かせないのが子どもを知るということです。子どもとよくふれあい、観察することと同時に、客観的なデータを蓄積して、短期長期の変化を把握することは大切な仕事です。教育の効果を上げるためには、評価がきっちりできなくてはなりません。5段階評価や偏差値のように、他人と比較する評価は一般的ですが、一人ひとりの能カの特徴(個性)を知り、一人ひとりの成長発達を促していくのに役立つ評価法があるのです。これは他の教育機関にはないものです。
 まず知能構造診断テスト(これも他に類を見ない、多くの因子を測定する優れたもの)を実施し、その子どもの現状を把握します。そしてそれを基にしつつ毎時間の記録を録り、その時間の取り組みが良かったか不十分だったかを判定していきます。ひととの比較ではなく、個人の基準に基づいて評価するのです。(個人の累積記録を見せる)
これを1学期ごとに集計して評価書(用紙を見せる)を書き、それを基に保護者と面接をすることによって、経過報告をしたり、環境を改善するご相談をするのです。そして1年毎に再テストをして、伸びを追っていきます。
ここにあるお子さんの一般因子(意欲・思考速度・集中力)の伸びと、知能の伸びとの関わりがよくうかがえる一覧表があります。一般因子がよくなるにつれて知能が大きく伸びていることがお分かりいただけると思います。(資料を配る)
 これは私どもの教育が「いいことをしておきましたよ。どこかで役に立つでしょう」というようなものでなく、しっかり見守り、計画的な教育活動をし、子どもの伸びも、私どもの仕事の良し悪しもきっちり評価して、次に役立てるという教育法の原則を大切に履行しているということです。

 私はかつて中学と高校の教師でした。そして2児の母親でもありました。その立場から見て、この教育は本当にすばらしい教育技術であると驚きました。人間を育てるには、知・情・意バランスよく、しっかりと土台をつくることが大切です。まず知識を入れる入れ物つくりからはじめることによって、将来大きく伸びる下地をつくります。そしてかけがえのない一人として受け入れられる中で、安定した気持ちを育み、良い自己感を確立させます。そしてしっかり独り立ちできる人になるのです。
このように容器つくり、土壌つくりに力を入れた子どもたちは、個性豊かに伸びていきます。すばらしい先輩たちがもう社会人として活躍しています。世の中はどんどん変わっていき、子どもたちを取り巻く環境も大きく変わっています。しかし世の中がどう変わっても、生きていける力を育てる教育をしなければならないと思います。
 今日のお出会いがお子様の将来にとって、すばらしい記念日となりますようにと心から願っております。ありがとうございました。

新しいゲームを見つけました

バイナリーアーツ社によるとラッシュアワー以来では最高の出来だそうです。リバークロッシングという名前でその名の通り川を渡るのですが、川の中の飛び石に長さの違う板をうまくやり繰りして渡して反対側の岸に渡りきるゲームです。日本でも手に入ります。使われる知能因子はNVI,EVI,MVIくらいでしょうか。8歳以上成人まで手ごたえ十分です。

パズルゲーム

パズルの古典マッチ棒パズルを紹介します。英国の学校の数学教育のサイトにたくさんのパターンが掲載されています。いい問題が有れば投稿も歓迎だそうです。ちなみに英国ではマッチ棒ではなくて「つまようじ」を使うようです。使われる知能因子はDVT ,NVTなどです。

http://www.madras.fife.sch.uk/maths/toothpickworld/toothpick1.html

rush hour

教室でも大人気のゲーム「ラッシュアワー」がオンラインで楽しめます。もともと日本の方が考案され、それをアメリカのパズル専門の会社が商品化し、国内でも輸入品が手に入りますが、それを北欧のどこかの国の人が電子化して公開されたものが日本のゲームサイトに掲載されています。
前後しか進めない車をうまくやりくりして目標のくるまを脱出させるのですが、単純なルールで小学校2年くらいから楽しめます。いろいろなサイトにありますので"rush hour"で検索してください。
使われる知能因子はDVI .EVI. MVI. DVTなどです。

パズル大好きの方は

パズル専門サイトを紹介します。アメリカのパズル販売の会社が運営しているサイトですが、古典的パズルから新しいパズルまでいろいろあります。頭の体操には最適。

http://www.puzzles.com/